2019年4月18日

水温との戦いが始まります

ども!つっちーです。


今日は本当に暖かかったですよね。
不思議なもので気温が上がってくると、この業界は忙しくなってきます。

みなさん寒い時には水槽を触りたくないんでしょうね。


そして初めてアクアリウムの世界に踏み込む方が多いのもこの時期です。
今日も「初めて飼いたいんですけど、、、」と言う方が多かったです。


さて、既に飼育されている方ならご存知でしょうが、
実は真冬よりもこれからの時期の方が飼育に手間がかかります。

そのキーポイントは「水温」です。
初心者の方にもわかりやすくするために、入口から始めます。




そもそも「熱帯魚」というぐらいなので、日本より南に生息している魚が多いです。
ということは暑さに強いんじゃないの?なんで冷やすん?


ご存知のように、水は温まりにくく、冷えにくい性質を持っています。
理系の言葉で言うと「比熱」といい、値が高ければ高いほど温度の影響を受けにくいんです。
参考に、水と鉄を比べるとこんな感じです。

水:4.217
鉄:0.435

約10倍も違います。
それぐらい水の温度は変わりにくいんです。

と言うことは、いくら南国出身の魚だろうが、生息域の水温は日本の海と大きく異なることはありません。
そして水が温まるのは太陽光や気温がほとんどなので、水深が少し深くなるとたちまち水温は低くなります。


回りくどい言い方をしましたが、観賞魚にとって日本の室温は高すぎる、と言うことです。




水温を下げるには、どうしても冷却器具に頼る必要があります。
代表的な機材を、メリットとデメリットを合わせてご紹介いたします!




まずは、冷却ファンをご説明します。

淡水ユーザーに多い冷却器具です。
小型の扇風機みたいなものです。

冷却メカニズムは水の気化熱を利用したものになります。
水槽の水は常に蒸発し、水面近くの空気の湿度を上昇させます。
しかし水分を含んだ空気は重たくなるため、水面地近くに滞留します。
空気中に水分が移行する量には限度がある(飽和水蒸気量)ため、蒸発が抑えられ、気化熱による水温低下も抑えられます。
この水面付近に滞留している空気を動かし、乾燥している空気を送り込み、どんどん蒸発させることで水温が下がります。

この冷却ファンにはメリットがたくさんあります。
まず、器材の値段が安い。
そして稼働する電気代もクーラーに比べると少なく、動作音も静かです。

デメリットとしては周りの環境に影響されやすいので、水槽を置いている部屋がそもそも暑すぎるとほとんど水温が下がりません。
また気化熱を利用するので、水槽の水がどんどん減少します。
真夏だと毎日足し水しないといけなくなるぐらいです。

冷却能力が低いことや、塩分濃度が濃くなることから海水ユーザーの使用率は低いです。





次にご紹介するのは、テガルです。

クーラーのような見た目ですが、コンプレッサーが入っていません。
エアコンの仕組みをご存知の方は良くわかると思いますが、冷却器の肝がコンプレッサーです。
(よくご存知ないかたはググってください。僕の説明より専門家の説明の方が分かりやすいと思いますので。)

それが入ってない分、コンプレッサーが入っているクーラーとの違いは大きいです。


まずメリットですが、冷却ファンに比べてパワーがあります。
そして気化熱ではなくコンデンサー(車のフロントグリルのようなもの)による冷却なので水の蒸発が非常に少ないです。
またコンプレッサーが入っていない分、非常に静音です。
「ゴォゥン、、、ヴーーーーー」みたいな音はしないです(笑)

デメリットは、猛暑は厳しいです。
コンプレッサーが無い分冷却能力に限界があるため、乗りきれないときもあります。
そんな時はお部屋のエアコンをうっすら付けてあげてください。





最後はもちろん、コンプレッサー付のクーラーです。

いわずもがな、冷却に関しては頂点です。
安定した冷却が出来る、という最大のメリットがあります。

デメリットは高額であること。
知らない人が値段を聞くと「こんなにするの、、、」と言われます。
下手したらお部屋のエアコンの方が安かったりします。

そして電気代もけっこうします。
ブレーカーが落ちて、奥様の雷も落ちることがあります(体験談です)

そして音や排熱にも、ご家族の理解が必要です。



長くなりましたが、暑さ対策はこれからが本番です。

今の時期はどの冷却器もセール期間なのでお安く販売できます。
ぜひ今のうちに対策を考えましょう。

それでは明日も13時〜20時でお待ちしております。

バイチャ!

大土

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